カイロプラクティックとは1895年、アメリカのD.D.パーマー(D.D.Palmer)によって生み出された自然療法です。

カイロプラクティックが発見されたきっかけは、当時、磁器治療を行っていたD.D. パーマーのもとで働いていた、長年耳の聞こえないハービー・リラードの背骨に、一か所ずれている場所を発見したD.D.パーマーが、 そのずれている骨を手によって整列する位置へ戻したところ、17年間聞こえなかった音を、彼は取り戻したという出来事でした。

この後、ハービー・リラードに起こったことが偶然だったのか、D.D.パーマーは何度も他の患者に当てはめたところ、ある人は訴えていた様々な症状が緩和されていき、またある人はすっかり良くなっていくことを確認していきました。

カイロプラクティックという言葉の誕生

最初のアジャストメントの翌年(1896年)、D.D.パーマーの下に通う事で心臓病が良くなった娘から話を聞いたサミュエル・ウィード氏(ギリシャ人 学者・牧師)の提案により、ギリシャ語で『手』を意味するカイロ(Chier=Chiro)、『なされた』を意味するプラクティック(Praktikos=Practic)を繋げた造語である『カイロプラクティック』と呼ばれるようになりました。

驚くことに、背骨を矯正して病気を治すという療法は古代ギリシャ、ローマ時代から行われていたのですが、実際に『カイロプラクティック』という名のもとに理論づけて背骨の治療を行うようになったのは、D.D.パーマー以降なのです。

カイロプラクティックのアイデアの完成

これまで培ってきた経験と健康に関する知識をまとめたD.D.パーマーは、次のように結論付けます。

『健康とは体が自然な状態である事だ』と結論づけ、そして『体の正常な機能に関する情報は、脳から脊髄(神経の束)を通して各細胞・器官・組織へと送られる。

しかしその脊髄を保護している背骨の一部である椎骨が正常な位置よりずれて神経を圧迫した場合、脳からの神経エネルギーの伝達は妨害され、その結果人間本来に備わっている自然治癒力は弱められて、体は健康な状態を十分に表現できなくなる。

そこで、ずれた椎骨を元の位置に戻すことによって脳からの神経エネルギーの流れは良くなり、病気は体の中から良くなっていき真の健康を取り戻せる筈である』と。

このD.D.パーマーのアイデアを更に昇華させ、背骨の中で全身に影響を与える唯一の場所を探し求めた結果こそ、B.J.パーマーが磨き上げた上部頸椎カイロプラクティックなのです。